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【速報】第68回全日本体操種目別選手権大会 男子決勝の見所

7月5日(土)に行われた全日本種目別予選の結果により、翌日の決勝に出場する選手が決定した。

その見所とは・・・

2014全日本種目別ー植松鉱治
2014全日本種目別予選:鉄棒の演技に挑む植松鉱治

6月に行われたNHK杯で植松鉱治(KONAMI)は鉄棒の新しい演技構成を披露した。屈伸コバチ(E)〜かかえ込みコバチ(D)〜コールマン(F)の離れ技3連続を入れた思い切った構成だ。車輪からとび1回半ひねりをするリバルコ(D)で惜しくも落下してしまったが、それでも得点は15.100。

体操では「落下すると1点減点」とよく言われるが、実は減点はそれに留まらない。落下の原因となる技術的なミスに対しても別個に0.1以上減点されるため、実際には最低でも1.1減点されているのだ。逆算すると、植松鉱治がNHK杯と同等の演技をし、リバルコで落下しなければ、15.100+1.1=16.200となり、世界選手権の派遣標準得点に達することになる。

そう、この離れ技3連続の構成は派遣標準得点の16.200を出すための構成なのである。

しかしそれを狙っているのは植松ひとりではない。NHK杯で田中佑典(KONAMI)は16.000を出したが、この時、本来できるはずのコールマン(F)〜リバルコ(D)の連続をせずに、間に車輪をはさんで演技を行っていた。連続すると0.1加点になるため、これだけでも16.100になる計算だ。連続にしなかったのはコールマンで多少の狂いがあったのだろう。そしてその狂いに0.1の減点がされていたとすると、田中佑典が本来の演技をすると16.200が出る可能性が大いにある。

例え得点が派遣標準得点を超えても、世界選手権代表の座をつかめるのは種目別優勝者のみである。決勝では派遣標準得点を超える高次元の戦いが繰り広げられるだろう。

 

2013年世界選手権あん馬の金メダリスト亀山耕平(徳州会)
2013年世界選手権あん馬の金メダリスト亀山耕平(徳州会)

全日本種目別あん馬の2013年の優勝者は長谷川智将(日本体育大学)である。長谷川はあん馬の派遣標準得点15.900を狙うため、Dスコア7.1という日本国内では数少ない高難度の演技構成を準備して決勝に臨む。しかしそれを上回るDスコア7.2を持つ男がいる。2013年アントワープ世界選手権で、日本人では鹿島丈博に次いで史上2人目のあん馬の金メダリストとなった亀山耕平(徳州会)である。

金メダルを獲得したDスコア6.9の演技構成に、長谷川の得意技でもあるG難度のブズナリを加えてさらに進化した亀山は、全日本種目別あん馬優勝、そして同時に世界選手権代表入りという青写真を描く。

しかしあん馬は落下と常に背中合わせの種目でもある。金メダリストといえどそのリスクと無縁ではない。

亀山は、長谷川は、果たして驚異の演技構成を無事に通し切ることができるのか。そしてその演技は審判に、派遣標準得点15.900を上回る得点を出させるのか。

世界選手権代表の座を巡って、今年度の日本体操界最大の山場が訪れる。

TEXT : MASARU “Taroken” MAEDA

About taroken

GymnasticsNews Radio Showのメインパーソナリティ、ライター。 学生時代に体操の選手の経験あり。体操ファン歴は中学生時代から。 静岡県体操協会男子3種審判資格あり。 ポッドキャスターとしては体操の他、Apple製品、IT関連、鉄道系の番組にも出演中。

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