Home / Report / 31歳のラストチャンス 〜 田中和仁 Part 1

31歳のラストチャンス 〜 田中和仁 Part 1

「今年がラストチャンス、東京はさすがに無理ですね」と田中和仁(徳洲会)は語る。

5月に誕生日を迎える。代表に選ばれればリオ五輪の時には31歳になっている。

気づけば自分より上の国内現役選手は桑原俊(朝日生命体操クラブ:34歳)と塚原直哉(同:38歳)の2人しかいない。同期では最後になった。

田中和仁

だが、それだからこそやれるところまではやりたい。

肩の手術を乗り越えて迎えた昨年の世界選手権代表選考は、若手の台頭もありどこまでできるかわからなかった。

全日本個人総合、NHK杯と続けてあん馬でミス。代表入りが遠のく中で考えたのはナショナル入りの確保だ。

ナショナルとは日本体操協会が認定する強化指定選手のことである。すでにリオ五輪代表に決定している内村航平(コナミスポーツ)を始め、白井健三(日体大)や弟の田中佑典(コナミスポーツ)などトップ選手は全てこのナショナルのメンバーだ。ナショナルに入っていたら30超えてやっている意味がある。田中和仁はこう考える。

リオの後は?の問いにも「リオに出られたらやると思う。出られなくてもナショナルに入ってたらやると思います。」と答える。

ではリオ五輪に向けては?との問いには、もう新しい技にチャレンジするつもりはないと言う。

世界のレベルは前回出場したロンドン五輪の時よりもさらに上がってきている。失敗したら上位には行けないことを考えるとリスクは上げられない。今までやってきたことをしっかりと高めていく。

田中和仁

得意の平行棒もこれまでと同じ構成のD6.8。Eスコアで勝負にいく。

「もうできそうな技がない、ほぼ引き出しを開け切っちゃったんで。」

田中は笑みを浮かべながら話す。

「前方の下りなんて考えたこともなかった。みんなやってるけど早々に諦めました。」

リオ五輪まで残された時間がもうわずかしかない。ゼロからのスタートではもう間に合わない。

自他共に認める平行棒のスペシャリストは、持ち駒にさらなる磨きをかけて勝負に挑む。

〜 Part 2 に続く

 

TEXT : Masaru “TAROKEN” Maeda

PHOTO:Atsushi Miyachi

About taroken

GymnasticsNews Radio Showのメインパーソナリティ、ライター。
学生時代に体操の選手の経験あり。体操ファン歴は中学生時代から。
静岡県体操協会男子3種審判資格あり。
ポッドキャスターとしては体操の他、Apple製品、IT関連、鉄道系の番組にも出演中。

Check Also

【速報】国際ジュニア体操競技大会

9月17日、横浜文化体育館で国 …