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内村の10連覇を阻もうとした大学生四銃士

「4人がかりでも上2人を倒せなかったですね」

全日本個人総合決勝が終わった後、ミックスゾーンで谷川航(順天堂大)はこう話していた。

上2人とは1位の内村航平(リンガーハット)と田中佑典(コナミスポーツ)、4人とは内村・田中と同じ1組で回った白井健三、萱和磨、谷川航、千葉健太の大学生4人のことである。

白井健三 平行棒
最近は平行棒にも自信を持っている白井健三(日体大2年)

 

萱和磨 平行棒
あん馬の名手だが平行棒も得意な萱和磨(順天堂大2年)

 

千葉健太 ゆか
内村を抜いて予選をトップ通過した千葉健太(順天堂大3年)

 

谷川航 鉄棒
最終種目の鉄棒に臨む谷川航(順天堂大3年)

 

白井健三はもはや体操界のみならず一般のお茶の間でも知られた存在で、昨年のリオデジャネイロ・オリンピックを始め数多くの世界の舞台で活躍している。自身の名前がつく技を世界一多く持っている。

萱和磨は2015年世界選手権代表にもなり、種目別あん馬で銅メダルを獲得している。

谷川航は昨年の全日本種目別跳馬で優勝し、最近は国際大会での活躍が目覚ましい。

そして千葉健太は、この中では最も地味だが、今回の全日本個人総合予選で内村航平を抜き1位に躍り出た。あん馬が得意で体線が美しい選手である。

千葉健太 鉄棒
得意のあん馬以外でも体線が美しい千葉健太

 

今ノリにノッているこの4人、千葉健太が予選1位で周囲の度肝を抜き、萱は予選で内村と同率の4位につけた。谷川航は得意の跳馬でブラニク(屈伸ローチェ;D5.6)を決めて安全策の内村、田中を追い上げた。白井に至っては5種目目の平行棒が終わった時点で内村・田中を抜いて0.05点差ながらトップに立った。

白井健三が暫定1位
最終種目の鉄棒を残して白井健三が首位に立った。

 

白井健三 鉄棒
内村、田中の演技の後に鉄棒に臨んだ白井健三

 

それでも内村・田中の牙城は崩れなかった。結果だけ見れば昨年と変わらない1位内村2位田中という順位に、この4人は自分たちに足りない何かを感じ取っていた。

千葉健太 鉄棒
最終種目の鉄棒が終わると「やっと終わった」と言わんばかりに天を見上げた千葉健太

 

白井健三は言った「0.25なんですけど、ここに大きな壁があって、それを崩すにはまだ僕たちの力が足りないんですね」

しかしながら、光明は見えてきた。1ヶ月後のNHK杯でとは言わないが、来年こそこの4人の誰かがその大きな壁を打ち破ってくれるに違いない。

 

TEXT : Masaru “TAROKEN” Maeda

About taroken

GymnasticsNews Radio Showのメインパーソナリティ、ライター。 学生時代に体操の選手、審判の経験あり。体操ファン歴は中学生時代から。 ポッドキャスターとしては体操の他、Apple製品、IT関連、鉄道系の番組にも出演中。

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