2019年の世界選手権はドイツのシュツットガルト(シュトゥットガルト)で行われる。耳にしたことはあるものの、多くの人にはぱっとイメージが浮かばない地名ではないだろうか。そこで数回に分けて、シュツットガルトとシュツットガルト世界選手権の情報を紹介していこうと思う。

【シュツットガルトと体操】
シュツットガルトは体操の街であり、北京オリンピックの前年である2007年の第40回世界選手権も行われた。当時の男子代表は冨田洋之、桑原俊、中瀬卓也、星陽輔、沖口誠、水鳥寿思の6名で、団体総合で中国に次いで銀メダルを獲得している。ドイツからはファビアン・ハンビュヘンが出場し、団体総合銅メダル、個人総合銀メダル、種目別鉄棒で金メダルに輝いている。
1989年の第25回世界選手権も行われており、世界選手権の開催は今回で3回目となる。

【シュツットガルトはどんな街】
一般的には工業都市として知られ、ダイムラーやポルシェ、ボッシュなどの自動車関連メーカーの本社がある。その一方でブドウの栽培も盛んで、毎年夏にはワイン祭りが行われる。
また、世界選手権が行われる10月前半にはドイツ2大ビール祭りの1つであるカンシュタッター・フォルクスフェストが行われており、期間中は400万人もの人々が訪れる。そのため、すでに手頃な価格のシュツットガルトのホテルは確保が困難だ。

【シュツットガルトへ行くには】
日本からシュツットガルトへの直行便はない。そのためドイツ国内か、ヨーロッパ内のどこかの空港で必ず乗り換えが発生する。日本からドイツへの直行便は、フランクフルト行きかミュンヘン行き、もしくはデュッセルドルフ行きとなる。シュツットガルトに最も近いのはフランクフルトだ。
シュツットガルトはドイツ南部に位置し、フランクフルトから200km程の距離である。車なら2時間程度、鉄道なら日本の新幹線にあたるICEで1時間20分で到着する。
フランクフルト〜シュツットガルトは航空路線もあるが、乗機時間はわずか40分。航空路線としては距離が近すぎる上、シュツットガルト空港からシュツットガルト中央駅までSバーン(近郊列車)で30分と時間がかかるため、フランクフルト空港駅からICEを利用した方が効率よく移動できる。

日本からフランクフルト乗り換えでシュツットガルトまでの航空券を手配する場合、フランクフルト〜シュツットガルトが航空機の場合と鉄道の場合があるので注意が必要だ。これはドイツの航空会社であるルフトハンザ・ドイツ航空が、国内航空路線としてICEの列車を運行しており、列車に航空機の便名(LH3610便など)がつけられているためだ。AIRailと呼ばれている。
TEXT : Masaru “TAROKEN” Maeda